室温にコミットする家づくり
高断熱・高気密にすれば、快適な家になると思っていませんか? 実は断熱だけでは快適な家にはなりません。それどころか快適とはかけ離れた家になるケースもあります。風が通り抜け、夏涼しく、冬暖かく、明るく快適で住み心地が良い家にするために、私たちが重視しているのが『パッシブデザイン』です。
環境先進国のドイツなどの欧州で発展した考え方を基にした設計手法です。
立地により異なる条件を考慮し、建物の周りの自然エネルギー、光、風、熱を最大限に活用・調整できるようにし、エアコンやファンヒーターなどの冷暖房設備の使用を最小限に抑え1年中快適な室内環境で住まえることを目的とした設計手法です。そのためには、きちんと算出した予想数値に基づいて設計を工夫し高い室内環境となるようにシミュレーションが必要不可欠です。
高気密・高断熱は家づくりにおいて最低限度必要な要素です。
最低限必要な物だけの性能を上げても快適な室内環境とは言えないのではないでしょうか?
なぜならば、現在の断熱基準はUA値<外皮熱貫流率>というもので表されます。
このUA値が指すものは、屋根・外壁・窓・床(基礎)の断熱性能の平均値で、現在の住宅で義務付けられている換気部分からの熱損失(逃げる熱)を計算していないからです。
換気の熱損失(逃げる熱)もしっかりと計算に取り入れるという事は、当然、取得熱(入ってくる熱)も計算をしてあげるべきではないでしょうか。例えば、冬には太陽の熱が室内に入ってくれば暖かく気持ちがいいですが、夏に太陽の熱が室内に入りすぎると暑くて住みにくい住宅になってしまいます。
Studio78では、経験や勘ではなく『事前の計算とシミュレーション』が重要だと考え、その敷地や周辺環境に合わせ実際の環境を計画に反映させ住宅を設計します。
計算した数値だけではなく実際のデータも取りながら本質的に快適な住宅環境をご提案します。
無暖房の冬の朝は、薄手のカーディガンを羽織る程度で十分な暖かさ、晴れた日の昼間は暖房いらずの快適さを実現。夏は日射遮蔽を行い、
エアコンの使用を最小限に抑えることができます。
断熱性能の最適値を算出することにより、LDKはもちろん、風呂、脱衣室、トイレに至るまで、屋内の温度差を2℃前後に保ち、ヒートショックをはじめとする温度差による健康被害を防ぎます。
パッシブデザイン設計を取り入れた住宅は一般的な省エネ基準の家と比較して、およそ30%光熱費が削減できるという検証結果があります。家計にも嬉しい効果が期待できます。
冬のためのパッシブデザインに欠かせない要素は「断熱」です。そして、断熱を最適化するために、私たちは「窓」と「断熱性」をデザインすることで、暖かさを決めるベースを創ります。
南の窓を大きく取り、沢山の太陽の熱をしっかりと室内に取り込んで暖かく。
夏のためのパッシブデザインに欠かせない要素は「日射遮蔽」です。太陽熱が室内に入らないように、庇やルーバーを用いて、窓の日よけをデザインしながら、涼しさを決めるベースを創ります
南の窓から太陽熱が室内に入らないように庇やルーバーなどで陽射しをコントロールして涼しく。
1年を通して、自然の光をふんだんに取り入れた明るい家を実現するために、吹抜けなどの採用も検討しながら、南面窓のサイズや位置、導光をデザインします。
窓のバランスや吹抜けをデザインし、1年を通して明るい家を実現します。
Studio78のパッシブデザインは、下記の5つの項目を、温熱的に計算し、住宅の燃費を算出します。
日照シミュレーションや光熱費シミュレーション、室温のシミュレーションまで行い、快適な室内環境を作ります。
断熱気密
日射遮蔽と
日射取得
自然風の
利用
昼光利用
日射熱
利用暖房
建設地にて周囲の建物による日影の状況などを確認しながら、南面の窓にしっかりと太陽熱が当たっているか、庇やルーバーを設けることで室内の床に太陽熱があたっていないかなどをシミュレーションします。
1/10 AM10:00
1/10 AM11:00
1/10 PM0:00
1/10 PM13:00
1/10 PM14:00
1/10 PM15:00
夏は、うまく日射熱が遮断できていないと、断熱性が高いために「熱籠り(ねつごもり)」を起こし、涼しいはずのパッシブデザインハウスがかえって暑くなるという現象が起きてしまいます。
シミュレーション結果をベースに、【パッシブデザイン5つの要素】【お施主様それぞれのライフスタイル】【効率的な家事動線】などを盛り込みながらプランニングします。
【参考プラン】
1階
2階
断熱性能や省エネルギー性能の計算を行ったうえで、室温や光熱費のシミュレーションを行います。
夏と冬の室温の推移をチェック(エアコンなし)