鉄筋コンクリート造なら震度7の地震にも耐えられるのか。
住宅購入を考えている方や、今住んでいる家の耐震性が気になる方にとって、大きな地震への備えは切実な問題です。
鉄筋コンクリート造は地震に強いと言われていますが、実際はどうなのでしょうか。
今回は、鉄筋コンクリート造の建物の耐震性について、地震のメカニズムや建物の構造、耐震基準などを交えながら解説します。
地震の規模を示す尺度として「マグニチュード」があり、地震の揺れの強さを示す尺度として「震度」があります。
マグニチュードは地震そのもののエネルギーの大きさを表し、震度はある地点での揺れの強さを表します。
震度は、計測震度計により計測され、震度0から震度7までの10段階で表されます。
震度7は「家屋の倒壊や山崩れなどの甚大な被害が発生する」とされています。
建物の構造には、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などがあります。
木造は、木材を主要な構造材とした建築物で、日本の伝統的な建築様式です。
鉄骨造は、鋼材を主要な構造材とした建築物で、高層ビルや大型施設などに用いられます。
鉄筋コンクリート造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造材を用いた建築物で、強度と耐久性に優れています。
地震に対する建物の対策には、耐震、制震、免震の3種類があります。
耐震は、建物の強度を高めて地震の力に耐える構造です。
制震は、地震のエネルギーを吸収する装置を設置し、揺れを軽減する構造です。
免震は、建物を地面から切り離し、地震の揺れを建物に伝えない構造です。
鉄筋コンクリート造は、コンクリートの圧縮強度と鉄筋の引張強度を組み合わせることで、高い耐震性を実現しています。
コンクリートは圧縮力に強く、鉄筋は引っ張る力に強いという特性を活かし、地震の揺れによる様々な力に抵抗します。
そのため、他の構造に比べて地震に強いと言われています。
阪神・淡路大震災でも、鉄筋コンクリート造の建物の被害は比較的少なかったという報告があります。
しかし、耐震基準を満たしていない古い鉄筋コンクリート造建築物は、大きな被害を受ける可能性があります。
震度7の地震では、建物の倒壊や損壊、地盤の液状化、火災、ライフラインの寸断など、甚大な被害が発生する可能性があります。
鉄筋コンクリート造であっても、設計や施工に問題があれば倒壊する可能性は否定できません。
また、家具の転倒や落下物による人的被害も想定されます。
鉄筋コンクリート造住宅の耐震性を高めるためには、まず耐震基準を満たしているかを確認することが重要です。
既存の住宅であれば、耐震診断を行い、必要に応じて耐震補強工事を行うことも検討しましょう。
また、制震ダンパーや免震装置の設置も有効な手段です。
さらに、家具の固定や配置換え、非常用持ち出し袋の準備など、地震への備えを日頃から行うことも大切です。
鉄筋コンクリート造は、適切に設計・施工されていれば高い耐震性を持ち、震度7の地震にも耐えられる可能性が高い構造です。
しかし、絶対的な安全を保証するものではありません。
建物の耐震性を高めるためには、耐震基準への適合、耐震診断、耐震補強、制震・免震対策などを検討することが重要です。
日頃からの備えと適切な対策を講じることで、地震による被害を最小限に抑えられるでしょう。
地震への備えは、住宅の安全を守るだけでなく、家族の命を守るためにも不可欠です。
Studio78の家づくりに興味がある方は
お気軽にお問い合わせご相談ください。