快適な住まいを実現するために、断熱材選びは非常に重要です。
その中でも注目されている外張り断熱ですが、メリットばかりではなく、デメリットも存在します。
このデメリットを理解せずに工事を進めると、後々後悔する可能性も。
今回は、外張り断熱のデメリットを具体的に解説し、後悔しないための選択基準を提示します。
外張り断熱は、既存の外壁を撤去し、断熱材を施工してから新しい外壁を貼る必要があるため、初期費用が高額になりがちです。
内断熱と比較すると、材料費だけでなく、工賃も高くなる傾向があります。
特に、築年数の古い住宅や、複雑な形状の建物は、施工が難しくなり、費用がさらに増加する可能性があります。
具体的な金額は、建物の大きさや使用する材料、施工業者によって大きく異なりますが、数百万円規模になるケースも珍しくありません。
予算を事前にしっかりと確保することが重要です。
外張り断熱は、外壁全体を改修する大規模な工事となるため、施工期間が長くなります。
一般的な内断熱に比べて、数週間から1ヶ月程度、工期が延びることを想定しておきましょう。
天候に左右される部分も大きいため、雨天や強風の日が多い時期は、さらに工期が延びる可能性があります。
工事期間中は、生活に支障が出る可能性もあるため、事前にスケジュールをしっかりと確認し、生活プランを調整する必要があります。
外張り断熱では、外壁の外側に断熱材を施工するため、外壁全体の厚みが増します。
そのため、建物全体のサイズが大きくなり、敷地によっては、建築基準法などの規制に抵触する可能性も出てきます。
また、バルコニーの手すりや窓の位置、隣地との距離なども考慮する必要が出てくるため、事前に設計図面を丁寧に確認する必要があります。
特に、既存住宅のリフォームの場合は、外壁の厚み増加によって、窓の開閉に支障が出たり、家具の配置に制限が出たりする可能性も考慮しましょう。
外張り断熱は、高度な技術と専門知識が必要な工事です。
そのため、信頼できる専門業者を選ぶことが非常に重要です。
施工不良は、断熱効果の低下だけでなく、建物の劣化や寿命短縮にもつながる可能性があります。
業者選びの際には、施工実績や評判、保証体制などをしっかりと確認しましょう。
契約前に、施工内容や材料、保証内容などを明確に記載した契約書を締結することも、トラブル防止のために重要です。
外張り断熱材の中には、燃えやすい素材を使用するものもあります。
そのため、火災が発生した場合、延焼の危険性が高まる可能性があります。
火災リスクを軽減するために、難燃性の断熱材を選ぶこと、適切な防火対策を施すことが重要です。
また、火災保険の内容も確認し、必要に応じて補償内容を見直すことを検討しましょう。
近隣住宅との距離や、火災報知器の設置状況なども、事前に確認しておくと安心です。
断熱材には、様々な種類があり、それぞれに特徴や性能が異なります。
外張り断熱に適した断熱材を選択することが、断熱効果を高め、デメリットを軽減する上で重要です。
断熱性能だけでなく、耐久性、防火性、価格なども考慮し、建物の構造や気候、予算などを総合的に判断して最適な断熱材を選びましょう。
専門業者に相談し、適切なアドバイスを受けることも重要です。
外張り断熱は、気密性を高めるため、適切な換気システムの導入が不可欠です。
換気システムが不十分だと、室内の湿気がこもり、カビや結露が発生するリスクが高まります。
24時間換気システムなどの導入を検討し、適切な換気計画を立てましょう。
換気システムの種類や性能も、専門業者と相談して決定することが重要です。
外張り断熱だけでなく、内断熱や充填断熱など、他の断熱方法についても比較検討することが重要です。
それぞれの方法には、メリット・デメリットがあり、建物の構造や予算、気候条件などによって、最適な方法が異なります。
専門家と相談し、それぞれの方法の特徴を理解した上で、最適な断熱方法を選択しましょう。
外張り断熱は、高い断熱効果が期待できる反面、初期費用が高額、施工期間が長い、外壁が厚くなる、専門業者選びの重要性、火災時のリスクなど、いくつかのデメリットも存在します。
しかし、これらのデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、快適で長持ちする住まいを実現できます。
断熱材選び、換気システムの導入、信頼できる施工業者選び、そして他の断熱方法との比較検討を慎重に行い、後悔しない選択をしましょう。
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